VOL14 丸山和也

<インタビュアー:橋本 勇太、谷村 江美>

プロフィール
1946年兵庫県生まれ。69年早稲田大学法学部卒業、上級職試験合格後法務省を経て、70年に司法試験に合格。76年渡米。ワシントン大学ロースクールに入学し卒業(LLM)、その後ロサンゼルスの法律事務所に3年間勤務。80年に帰国後、弁理士登録を経て特許事務をも扱う。企業間の紛争・交渉等を中心とした国際法務を得意とする他、各種特許紛争および個人の問題も幅広く取り組む。
現在、「丸山国際法律特許事務所」代表。主な著書に、「正義の判決」(小学館)、「行列のできる丸山法律塾」(小学館)、「丸山法律相談所」(二見書房)、「ビジネスマンが行列する法律相談所」(学研)、「蓮の花は泥沼に咲く」(新紀元社)がある。
政治に魂を!"丸山和也.jp" http://www.maruyama-kazuya.jp/

『ポリシーは"法に魂を込める"』

--丸山弁護士は、ポリシーとして「法に魂を込める」と常々おっしゃっていますよね。

そう、法に魂を込めるということは、簡単に言うと条文や判例からだけでなく、人の心からも判断して弁護にあたるということだね。これが難しいんですよね。形式どおりに適用していった方が、簡単な場合が多いんです。でも魂を込めるというのは相手の人とか事件の性質によって本当の解決は何かということを、深く、厳格に、柔軟に、行き届いた法律の解釈をする、最終的にそういう形でやっていかなくちゃいけないっていう自分に対する戒めでもあるんだよね。
昔の大岡裁きという人間味のある裁きは極端な例だけれども、なぜそのような言葉を言うのかというと、法律のために人間がいるのではなく、人間の幸せのために法律があるので、法律に縛られてしまうと自由がなくなったり幸せが奪われてしまうことが多いんですよ。法律を本当に活かすためにも魂を込めることは必要。解釈に人間性を込めるということなんだよね。

--そのような考え方に至ったのはなにかきっかけがあったのですか。

これは色々な中の積み重ねでこう至ったんですが、結局法律はなんでもそうなんだよね。
年金問題もそう、払ったという証拠がない人は年金がもらえなかった。しかし今回のような事件が起こったので第三者委員会を作って、領収書がなくても本人や家族の話をよく聞いたりして対処し、判定するようになった。これも証拠がないし、嘘をつく人もいるから難しい。でも相手をよくみて、相手を救おうという気持ちを持ち、判断するというやり方の姿勢が魂を込めるということなんだよね。

--それではこの精神が先日おっしゃっていた「政治に魂を込める」ということにつながるのですね。

そう、繋がるんです。これまでこの精神で弁護士をやってきたのですが、それでも法律の問題を超える問題が色々あった。今回はこれを広く活用しようと思ったのです。気持ちは丸山党です。本当は参議院議員はどの党にも属すべきではないと思っているんですよ。でも今は比例で立候補する場合、制度上どこかの党からかでないと出られないことになっている。だから自民党で立候補したんだけど、本当は丸山党のつもりで立候補する。参議院はそれぞれが一人一党という気持ちでやるべき、それでないと衆議院と同じになってしまう。でも丸山党は人間党。人間主義で人間を大事にする。人間を大事にするから情熱も意欲も沸いて来ると思うんですよ。確かに経済や企業も大事。でも企業にしろ国にしろ、会社のために経営があるのではなく、全て人間の幸せのためにあり、社会や社員のためにある。またそうでなくてはならないと思うんですよ。だから情熱の根源というのは人間主義と一致していると思うんですよ。だから伝える人も幸せでなくてはならない。言ってる本人が不幸で「幸福になりなさい」とは言えないんだよね。だから自分も情熱や意欲を持って幸せになり、健康長寿で長生きすると。
そういう風に個人としても充実して、活動しなくてはならないと思うんですよ。

『生き方を追及するためにチャレンジする』

--丸山弁護士は、どうして法律家の枠を超えて色々なことにチャレンジするのですか。

政治家のことは、本当は好きではないんだよね。政治には興味があるけど、政治家という人には魅力がある人が少ないんだよね。なぜだか、政治家になった友達も輝きがなくなっている人が多い。これは自分としての生きかたというよりも、選挙があり、当選した後は妥協したり、賛成していないことにも賛成しなければならなくなり、人間としての輝きや個性がだんだん少なくなっていっているんじゃないかと思うんだよね。いい人もたくさんいるんだけど、あまり魅力を感じない。よく小学校から高校までで講演をするんだけど、将来の夢を聞くと政治家になりたいという人はほとんどいないんだよね。イメージとして悪いことをしているとか、いばっているとか、暗いイメージが強い。

これは国にとっても不幸なこと。若い人がそういうイメージを持っているっていうのは悲しいことだと思う。だから僕は既成の枠に入らず、政治家にこんな奴がいるのかという生き様を見せ、そんな僕の姿を見て少しでも「政治家になりたい」という人が出てくるようになってほしい。こんな情熱を持ってやりたいと思っているのです。目標でもなんでもないのですが、人生の中で一時期をこういう挑戦をしようと思っている。ポストが欲しいとも大臣になりたいとも思っていない。

--それではこれからは法律家としての丸山弁護士ではなくなってしまうのですか。

今後も法律家としての自分は消えるわけではなく、軸足の置き方が変わる。これからも法律の仕事はするし、くだらない議論に疲れた時には歌でも一曲作ってエールを送りたいなと思ったら、なんとかもう一曲出したいなという思いもあります。健康長寿を達成したいというのは政治と関係なく皆の共通の課題です。そういう社会を作りたいし、政治家としてもそういう活動をしたい。だから自分自身も元気で長生きするということも示したいのでマラソンも継続したい。今度欽ちゃんも走るのだけど、万が一完走した時は自分の最高齢の記録を抜かれるから、そのときは70歳で再挑戦して金字塔を建てたいと思っています。
それも一つの目標なんです。あと今はスキージャンプにも挑戦しているんです。スキージャンプも北海道ではジャンプ人口が減っているんです。少子化だし、トレーニングはハードだし、危険も伴うし、そこそこお金もかかるからね。ところが僕がやるようになってスキージャンプをやってみようという子供たちが増えているんです。これも注目されるとみんな興味が出てやりたがるようになる証拠です。地元も活気が出ます。だからこれは是非将来も続けたいと思っています。子供たちと夢を共有するんです。

--丸山弁護士が色々なことにチャレンジする時のテーマは何ですか。

僕のテーマは「生きる」なんです。生き方を追求する弁護士であり、政治家であり、歌手であり、ランナーであり、ジャンパーであると思っています。色紙にもよく「生きる」と書くのですが、人は生きるという命題を持って生まれてくるのです。人が生きるということは生きているという作品を作るということなのだと思います。だからいかによい作品を作るかということは考えなくてはならないですし、そのために情熱を燃やすということも必要になってきます。
忍耐もそうですし色々な要素が必要とされますが、誰しもがやりとげるということが大事だと思います。形は経営者でも弁護士でも何の仕事で働いていても構わないので、生きるという作品を作ることが大事だと思います。

「情熱とは心の根源の湧き上がる泉」

--丸山弁護士にとって情熱とは何ですか。

情熱とは湧き上がる泉であり、必ずしもあふれ出していなくてもにじみ出てくるものだと思います。
情熱とは生きている一つの根源的なエネルギーなんだよね。だからそれをそこそこテンション高くキープすることは必要だよね。自分を耕してくれるものだし、生きる姿勢は大事だよね。人間は常に心を耕すことも必要。人間にはね、ルネッサンスのようなものが必要。一人一人が心のルネッサンスのようなことをやっていく必要がある。心のルネッサンスというものが起こると人は充実して活き活きとするようになるだろうね。人は心によって動いているので、結局心を耕すことが必要になります。気持ちがだめになるとそれだけでなく病は気からというように体もだめになるので、情熱というのは心を耕すということの根源なんじゃないかなあ。いい炎を燃やすという意味でのね。だからよく言っているのだけれど、酒は心の香水だってね。人は外に香水を振るけどね、心に香水を振らない。自分に対して「今日も良く頑張ったね。明日も頑張ろうね」と癒しの香水を振ってあげているわけよ。