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【51号】「ふくからに」

2008年11月25日 09:38

冷たい外の空気に触れると、昔のことをよく思い出します。

子供の頃、近所の公民館で百人一首大会があり、「お散らし」に参加していました。
これは普通のかるたのように、ばらばらに札を並べて、読み上げられたものを皆より先に取る遊びです。


チームで陣地を取って争う「源平合戦」も、同じ会場で行われていて、よく見学していたのですが、読み手が一文字だけ発音しただけで、札を取ってしまう人が沢山いて、驚き、そして不思議に思ったことを今でも覚えています。


ご存知の通り、百人一首とは、上の句を読まれたら、続く下の句の札を探すものです。
百の歌の中には、冒頭の文字が他の歌とかぶらないものが7つあり、これを「1枚札」といいます。
たとえば、「む」といわれたら、「むらさめの」と続き、下の句は「霧立ちのぼる 秋の夕暮れ」です。


1枚札の「ふ」は、この時期とてもよく思い出す、私の好きな歌です。
秋が終わり、寒い空気とともに冬がやってきます。
四季折々の変化を愛しむことは、自分のルーツに深く関わっていると思います。


「吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風をあらしといふらむ」


色々と忙しくなる季節です。
「あらし」に負けないよう、張り合わずとも包まれて倒れてしまわぬよう、心の灯火をしっかりと守ってゆきたいです。


(大橋)