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【48号】「採用にかける情熱」

2008年11月14日 14:50

現在、M眼科医院のお仕事をさせていただいている。
その医院での現在の課題はドクター採用である。

言うまでも無く、一人のドクターでは診れる患者数には限界がある。
自院の業績をアップさせるためには、
どうしても新たなドクターが必要となってくる。

しかしドクターの採用は非常に慎重に行わなければならない。
なぜなら病院や医院はサービス業であり、
サービス業であるからには「人」が重要な商品の一部になるからである。

仮にドクターの対応の悪さや、技術の低さなどが露呈してしまえば、
感度の良い患者から他院へ移ってしまう。
一度医院から患者が離れてしまえば、再度引戻すのは困難を極めるだろう。


また眼科のドクターを採用すると、
年間2,000~3,000万円の給料を払わなければならず、
簡単に辞めさせることも難しい。


まさにドクター採用は医院にとって1つのターニングポイントとなる。


その医院では、採用候補のドクターが2名いた。
一度会って話した結果、A先生は非常に好印象だが、
B先生はあまりよくない印象だったという。

今のところA先生に決めようとしているが、
念のためA先生、B先生ともに実際に診察を受けてレポートにまとめてほしいという覆面調査依頼が入った。


ところが実際に覆面調査をした結果、患者への対応は大きく異なった。


印象の良かったA先生は、患者を捌くような感じで、
診察室に入っても背中を向けて小さな声で挨拶された。
またこちらが相談をしようとしても「薬だすのでそれで様子みましょう」の一点張りで、すぐに診察が終わってしまった。

逆に印象の悪かったB先生は、診察室に入った瞬間「こんにちわ!」と明るく声をかけてくれ、
更にこちらが話した相談内容を一つ一つ丁寧に答えてくれた。

はたして、そのM眼科医院はどちらを採用しただろう。
......その眼科医院は結局B先生を採用することにしたのだ。


A先生も悪いわけではない。
患者を捌く数が多いほうが、自院の売上アップに繋がるからである。


しかし院長が重視したのは「想い」の部分であった。
B先生は、別に患者に再来院してほしいから優しくしているのではない。
患者に早く良くなって欲しいから自然と親身になるのである。


自院に合ったドクターを採用するために、プロに覆面調査を依頼する。
それだけ本気で自院の方向性にあったドクターを採用したかったのである。
採用にかける情熱を感じた出来事であった。


(松本)