映画レッドクリフには史実と違うところ、
絶対はずしてほしくない場面がすっぽり抜けているなど
三国志ファンの私にとってはジョン・ウー監督にモノ申したい部分が多くあります。
三国志に出てくる諸葛亮孔明は軍師と言われる軍の戦略を立てる役割です。
企業で言えば経営企画室もしくはコンサルタントです。
劉備は大将、すなわち社長です。
諸葛孔明は膨大な知識を元にロジックで戦略を展開します。
しかし劉備は「思い」「義」ありきです。
三国志好きなら誰もが知っているのが下記名場面です。
- 諸葛孔明を自分の軍に入れる為に有名な三顧の礼 (軍の総大将である劉備が孔明宅を3回訪れしかも孔明が 昼寝をしていたら起きるまで数時間待った、礼と義を尽くした例)
- レッドクリフの後敵軍の大将曹操は命からがら逃亡する。
その先にも孔明の策略があり関羽という豪傑が待ち構えている。
しかし関羽は過去に曹操から受けた恩がありとどめを指すことが
出来ず故意に逃してしまう。孔明は関羽には曹操は討てないだろうと
元からわかっていたのにその任を任せ実際逃した関羽にわざと激怒する。
斬首刑を命じるがそれを大将の劉備が止める。孔明には劉備が止めることも
わかっていた。何故そこまで厳しい事を将軍の関羽に言ったかと
言うと将軍であっても軍規を破れば罰すられるという公平性を部下達に
示し今後の緊張を引き締めたかったということ。そこまでを考える
孔明に劉備は感服したという。 - あまりの孔明の神がかり的な戦略に、同盟を結んでいた周喩は孔明を
殺さないかぎり自分がトップの軍師になれないと考え孔明の暗殺を
レッドクリフの最後に企てる。しかしそれさえ読んでいた孔明は
知らぬうちに姿を消す。周喩は孔明への劣等感から病気になり
最後は血を吐いて死ぬ。だから孔明が原因で死ぬというのが史実。
しかし映画では友情が芽ばえ周喩がヒーローで描かれている。 - 一番の部下であった関羽、張飛とは"生まれた日は違えど死ぬ日は同じ"と
主従の契りではなく義兄弟の契りを結んだ。 - 劉備の子供を守るため優秀な武将の趙雲が一騎で数万の敵軍の中を
赤ちゃんを抱いたまま駆け抜けた。その後劉備が趙雲に言った言葉
「跡継ぎは作ろうと思えばいつでも作れる。しかしお前のような優秀な
部下は亡くしたら2度と得ることはできない。私の妻子の為にお前を
危険な目に合わせてすまなかった」
こんなに素敵な場面がレッドクリフでは全て抜けている。
実写で見たかった......。
全てはジョン・ウー監督がトニーレオン演じる周喩ファンだから(らしい)。
情熱には「思い」と「義」が必須です。
レッドクリフでもそんな部分を描いてほしかったものです。
しかし三国志の戦場をあそこまで壮大に実写したのは初めて
見たので歴史に思い馳せる楽しさがあることには間違いありません。
(佐久間)


























